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ある同僚との会話 [台北でチベットを知る]

「FREE TIBET」のプリントが入ったTシャツをネットで購入した。
そして昨日、台湾で初めてそれを着てみた。
メッセージが込められた一枚のTシャツ。


職場の同僚のカナダ人・DavidがわたしのTシャツを指差しながら近づいてきた。


“Oh! political!political!”
“君はU2が嫌いだったんじゃないのか?”


彼が言っている意味はすぐに理解できた。
先週Davidに台北で上映される3D映像によるU2の映画を観に行かないかと誘われ、わたしはそれを断ったのだ。
普段から音楽のことでよく言葉を交わすDavidはU2の熱心なファンだ。一方、洋楽を音から感じるタイプのわたしは、先入観として詞にメッセージが過剰にこもっている音楽はどうもとっつきにくく、ちょっと苦手だった。しかし音で反応してしまうことは不可抗力なので、やはりU2は常に気になるバンドだ。そんな感想をDavidに言ったことがある。

日本帰国から間もなくてちょっと余裕がなく、答えを渋っていると、

“わかった、わかった。でも、もしストーンズだったらすぐに「行こう!」って言うんだろ?”


図星だった。


わたしは臆面もなく、Davidに聞いてみた。


“Bonoはチベットのことに関心を持っているだろうか。彼に発言してほしいんだ”

“彼らは今、ニュー・アルバムを製作中だから可能性はあると思うよ。あるかもね”



Davidはちょっとわたしを蔑むように、そう言った。



彼はチベットのラサへ行ったことがある。
その時の感想を聞くと、こんなことを言った。

“チベットは一般の人々が抱いているような理想郷(ユートピア)なんかじゃない。そこに住む人々はまるでカウボーイのような生活をしていて、非常にラフなイメージだった。”


きっと、そうなのだろう。
彼が見たものはまさにチベットの現状なのだと想像する。
だからこそ、チベット人とそれを支援する人々は焦っているのだ。
このままではまずいと。


Davidはこう続けた。
“チベットだけが抑圧されているのではない。ミャンマーなんか小さい国であるのをいいことに、まるで世界中から無視されているではないか。”


ああ、本当にそうなのだ。
今は北京オリンピックが目前にあり、たまたまチベットが注目を浴びているだけなのかもしれない。
そんな気ままな「外野」の視点だけで、同じ世の中に生きる人々の生き方が左右されるこの世界の現実。


「自分は日本人でよかった。今、台湾に住んでいてよかった。」
正直そう思う。
しかし、本当にそれでいいのだろうか。
それで安心してしまうだけで、果たしていいのだろうか。


tibet.JPG


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今回の記事は、きみどりさんにトラックバックを呼びかけていただいたことがきっかけで書いたものです。この間、きみどりさんと何度かメールでのやりとりをして、お互いブログでこういったことを記事にすることの迷いを打ち明けました。一瞬の感情の動きだけで、人や動物の命について意見することなどできません。元々きみどりさんもわたしも、それぞれが愛する家族や動物について書きたくてブログを始めたのだと理解しています。そこが原点です。その原点を見失ったところで、チベットの問題や憲法第9条のことなどに思いをはせることなど、ありえなかったのです。


たかがブログですが、これは一種のコラボレーションだと思います。
そうやって、人と人とがつながっていくブログの可能性を信じて、これからも記事を更新できればと思っています。

きみどりさんのブログ・鶸~*hiwa*~

「No.9」
思うこと。


<追加>
YouTubeより
Francesca Martinez Explains Her Olympic Torch Protest(日本語訳付き)




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コメント 49

たいへー

報道側の意図で受け取る側の意味も変わってしまう。
実際に体験しない事が、
メディアによって知る事が出来るのだが、
100%正しいかどうかは、分からない。
世界の少数民族は、きっと同じ思いだろう。
クローズアップされる事は、良いことだと思うが・・・

by たいへー (2008-04-18 07:57) 

ゴーパ1号

昨夜、妹絡みである音楽を知る事ができました。
プロフィールからメッセージを入れさせていただきます。
by ゴーパ1号 (2008-04-18 10:53) 

kumimin

こんばんは。
こうやってチベットの現状を知ることによってここだけじゃなく、他の国でも同じようなことが起こっていることを知るきっかけにもなりますね。
オリンピック、平和の祭典だったんではないのか?って疑問も頭をもたげます。長野も善光寺が出発地を辞退しましたね。ここまで大きな騒ぎになっているのにあの国は全てチベットの責任にするんですね(-_-)
by kumimin (2008-04-18 19:43) 

きみどり

なんだか今日はうまく記事がUPできず
コメントを書くのが遅くなってしまいました。
(やっと記事が表示されました^^;)
私は善光寺が辞退したことについては正直、ほっとしています。
暴力に対して、暴力で抗議(妨害)するというのは
私自身は賛同できないのですが、なんらかの意思表示
自分たちの考えを示さなくては、自分たちの思想をも
あやふやにしてしまう気がするからです。
私は今、中国の伝統的な水墨画を学び、これから伝えていく立場になります。
その一方で、結婚前まで社寺仏閣の建築に携わってきました。
今、とても悲しい気持ちです。
どちらの文化も大切にしていただきたいのに。。。
by きみどり (2008-04-18 20:14) 

まぐろとわさび

ある報道を聞いてそのまま鵜呑みにして怒ったり、また別な意見を書いた雑誌でなるほどなぁ~とまったく逆の内容で納得したり・・・
ひとつの事件や出来事でも実際には何が正しいのか理解できずにいます。本当は真剣に考えなくてはいけないんだろうけど。
by まぐろとわさび (2008-04-18 20:43) 

べっこら

長い間の積み重ね・・・・
見方や立場が違うと感じ方も違うし難しいものですね。
もっと日本人〔私〕は考えなくてはいけませんね
いろいろな事を
豆ちゃん益々いいお顔になりましたね。
ラーちゃんも豆ちゃんも可愛い♪
by べっこら (2008-04-18 22:46) 

Balloon

報道によって暴動が大きくなっているような気もしますね、
他にも目をそらしてはいけない問題や国がたくさんあるにもかかわらず・・
ラー君、マメ君仲良くお食事してるのですね^^
by Balloon (2008-04-19 10:13) 

iharaja

今日「大いなる陰謀」という映画を見たのですが、その中で「無関心でいることが愚かなことなのだ」という会話が交わされます。
勿論、すべてに関心を持ち、すべてに行動を起こすということは現実的ではないでしょう。
だからこそ、知るきっかけがあったことに感謝したいのです。
今は一つのことにスポットが当たっているかもしれません。
でも、いつかそれが平和な方向へ進むなら、それは、その問題だけでなく、今は見捨てられていることも同じように解決できるかも知れない。
そう思い、そう願います。

by iharaja (2008-04-19 19:21) 

okinawa-fan

チベットのことは世界で起こっていることの一つの象徴かもしれません。
象徴であり、現実である。
そこが一番難しいところなのかもしれません。
私が沖縄の基地問題や教科書問題について、他県とのギャップを
ブログに書いたときも、やはりいろいろ考えました。
でも、自分が気になっていることを、特に自分が今声を出して
発言しなければならないと感じることとして、この場を活用することは
一つの有効な表現手段だと思います。
それを読んだ誰かが少しだけ何か知ってくれ、何か変わるかもしれない。
・・・そんな風に思っています。
by okinawa-fan (2008-04-19 22:18) 

shiela

鯉三さん、ご無沙汰しております。
>一瞬の感情の動きだけで、人や動物の命について意見することなどできません
私も同じようなことを考えてしまい、記事をupし続けることに心苦しさを感じていました。特に今回は、(日本の)世論が反中意識と相まって、感情的になり過ぎているのではないかと思っているからです。
報道が偏っていることにより、他の地域で起きている紛争や、人権の抑圧に付いての情報は、日本にいる限り知ることができないというのもまた現実だから。
ただ今回の件がきっかけとなって、もう一度「個人としての自分」に何が出来るかを考えることは、決して無駄なことではないと感じています。
それにしても、ラー君、マメ君は合わせ鏡のようですね♡
by shiela (2008-04-20 16:50) 

鯉三

たいへーさん:
情報が氾濫していて、どこに真実があるのか、判断が難しい世の中ですね。昔は「悪書」の見極めだったのですが、本を読むこととネットから情報を受け取ることとでは、ずいぶん過程が違っています。そこに不安を覚えます。わたしもそういう意味でアナログ人間です。


by 鯉三 (2008-04-20 17:13) 

鯉三

ゴーパ1号さん:
メッセージ、ありがとうございました。
ゴーパさん姉妹は音楽を通して、たくさんの人々にやすらぎや、時にメッセージを送っていらっしゃるのですね。
心から尊敬します。言葉だけでは足りないことが多すぎて、つらくなることが多いですから。
by 鯉三 (2008-04-20 17:20) 

鯉三

kumiminさん:
>チベットの現状を知ることによってここだけじゃなく、他の国でも同じようなことが起こっていることを知るきっかけにもなりますね。

本当にそう思います。世の中、「これでいい!」なんてこと絶対にないですよね。仕事も人間関係も、慢心した瞬間にほころびが生じるものです。一つのことが次につながっていかなければ、過ちを繰り返すだけです。

善光寺さん、勇気ある決断だったと思います。今日、国宝(重文?)の建造物に落書きが発見されたようですが、善光寺さん自体は何も汚されていないと思うので、毅然とした態度をとっていただきたいものです。

by 鯉三 (2008-04-20 17:28) 

さなえ

ご無沙汰しています。
チベットのことは、確かに今すごく注目を浴びているけどほかにもそういう国はある。それはそうだけど、それだからチベットのことだけ騒ぐのはナンセンス、というわけでもないと思います。私も、ネコとカメのことを最初からテーマにしていたんだけど、最近は何でも思ったことを書こう、という風にしています。もちろん猫もかめも出てくるんだけど、それだけじゃなくって、読んでくれることの事を念頭に置くのではなくて、書きたいことを書く、というところに落ち着きました。今はそうブログにかける時間もないので、ネコと亀のことがかなり少なくなってるかな、鯉三さんも、チベットのことやいろいろ、思っていることを書いてくれるといいな、と思っています、チベットのことは私もずいぶん興味があります。ネイティブアメリカンのことを彷彿させるものがあり、現在の彼らは、食べ物にも事欠く、という族もあります。
by さなえ (2008-04-21 08:26) 

鯉三

きみどりさん:
善光寺さん、よく決断されましたね。今朝のCNNでも紹介されていました。同じ仏教者として、祭りの舞台にすることはできなかったのでしょう。オリンピックは平和の祭典だからこそ、彼の地で起こっていることを看過できなかったのだと思います。
中国4000年の歴史は人類にとっても偉大な遺産ですが、今の中国政府は4000年培った権力者の人心掌握術という負の遺産を振りかざしているだけです。それに見事にまでコントロールされている民族は憐れでもあります。
by 鯉三 (2008-04-21 12:57) 

ふじのしん

Davidさんの言われるように、ミャンマー、ウガンダ、スーダン・・・と人権問題が世界中にあって、その中でどうしてチベットなんだろうという事はやはり考えるべき事だと思うし、そうかといって目の前にある問題を考えないのか?といえばそれもそうだし、さらにはメディア・コントロールの問題、それぞれの問題の大きさ・・・等々を考えていくと、結局わからなくなって遠い世界の出来事として見ている自分に気づいてしまいます。

ひとつ気になるのは、中国政府がチベット問題に対して態度を軟化させる事はなく、西側諸国も現在の中国に対しては強行な態度はとれない状況の中、市民感情だけがエスカレートしていくような状態は、なんだかおかしな方向に向かっているようで心配してしまいます。
by ふじのしん (2008-04-21 18:59) 

鯉三

べっこらさん:
おっしゃるとおりだと思います。長い間の積み重ねによる負の側面は、日本社会を見てもたくさんありますよね。疑いをもって、物事を客観的に見つめていく姿勢は、一般のわたしたちにも必要なことだと思います。
子供たちが成長した時、世の中は一体どのようになっているのか...それを考えずにはいられません。
by 鯉三 (2008-04-22 00:00) 

鯉三

まぐわささん:
正しい情報を自分の目で確かめることは容易ではありませんね。ただ、報道姿勢の特徴はそれぞれにあるように思えます。日本の新聞社にもそれが言えます。産経新聞北京支局の女性記者が言っていることですが、偏向報道と情報統制とではどちらが悪いかという問いかけの答えは明白で、情報統制が絶対悪いのです。偏向報道はかならず世の中の流れに淘汰されていくものなので、まだ救いがありますが、この時代になって、情報を統制して体制の趣旨にそったことしか報道しないことは異常です。
by 鯉三 (2008-04-22 00:03) 

鯉三

Balloonさん:
わたしはむしろオリンピック後が心配でなりません。今は世界からの視線が中国に注がれているのですが、これが終わった後、一体どうなるのか。今からそれが心配でしようがないのです。
by 鯉三 (2008-04-22 00:07) 

鯉三

iharajaさん:
まったく同感です。無関心ほど恐ろしいものはありません。それは何も国や民族レベルだけでなく、身の回りの人間関係にも当てはまることだと思います。今の世の中、「気づき」が求められているのだと思います。
わたしもチベットへの関心が、自分も含めてさまざまな人々の次につながっていってほしいと思っています。だからこそ、チベットで奇跡が起こってほしいと切に願っているのです。
by 鯉三 (2008-04-22 00:12) 

鯉三

okinawa-fanさん:
きみどりさんとのメールでのやりとりで、「一日に何百人もの人たちが自分のブログを見てくれている中で、何かを発信することは無駄ではないのではないか」といったことを言い合いました。このブログで何かを変えたいなどというおこがましい考え方などはありません。ブログはとても自由な場所だからこそ、その情報をそれぞれが自由に共有できるのだと信じたいものです。
沖縄の歴史や今の沖縄の人々の思いなどについて、okinawa-fanさんの記事を読んでみたいと思っています。機会がありましたら、ぜひお願いします。
by 鯉三 (2008-04-22 00:19) 

鯉三

shielaさん:
日本国内で、チベットへの関心が深まっている様子、こちらにも伝わってきます。しかし、今チベットの人たちは藁にもすがりたい気持ちだと思います。この流れをなんとか奇跡へとつなげられないものか、本当にそう思います。
ただ、わたし個人はshielaさんさんと同じ気持ちで、まずはこの問題についてもっと勉強して、自分なりの姿勢で取り組んでいきたいといつも思っています。自分自身が問われますね、やっぱり。

反中感情が高まるのは仕方ないことだと思います。しかし、中国の人々にも同情してしまいます。情報が統制される中で、他国からバッシングを受ければ愛国心という名のもとに結集するのは当然の流れだと思います。それが間違った方向へ行かなければいいのにと心配しています。
by 鯉三 (2008-04-22 00:28) 

鯉三

さなえさん:
お久しぶりです。
>鯉三さんも、チベットのことやいろいろ、思っていることを書いてくれるといいな、と思っています

温かいお言葉、ありがとうございます。「書きたいことを書く」。それが基本ですよね、ブログって。今しか書けないこともあるのに、それを残さないことはちょっともったいないのではないかとも思います。
わたしは自分の今もっている関心を次につなげていきたいと思っています。だからこそ、チベットの情勢が好転してほしいのです。

台湾へ来た時に最初に気になったのが先住民族のことでした。台湾の先住民も悲惨な状況にあります。とても他人事だとは思えません。さなえさんも機会があれば、ぜひアメリカの先住民のことを書いてください。いろいろ教えていただきたいです。
by 鯉三 (2008-04-22 00:35) 

鯉三

ふじのしんさん:
一見冷めたようなDavidの意見がわたしにとっては大事なのです。そう思ったからこそ、このことを記事にしました。今回のことでDavidとの関係が変わってしまったり、またチベットへの関心がなくなってしまったりすることはありませんでした。むしろ「もっと知らなくては」という思いが強くなりました。どんなことでも、最後は自分の目で見て、自分で考えるしかないのだと。

おっしゃるとおりで、政府レベルのやりとりが膠着する中で、一般市民レベルでの動きが活発化してきています。そこに早速注目しているのが中国政府で、非常に危険な兆候が見え始めています。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080421/chn0804211907020-n1.htm



by 鯉三 (2008-04-22 00:50) 

鯉三

花火師さん、michaelさん、椋木萌さん、seitaさん、nice!をありがとうございます。
by 鯉三 (2008-04-22 00:51) 

鰯母

知らずにいること、知っていて知らない(気付かない)ふりを
すること、考えること・感じることを放棄すること。
どうがんばっても「よそのこと」だから本当に理解することは
無理なのかもしれませんが、それでも知って、そこから感じることは
大切なことのように思います。
私にとって鯉三さんのブログは色々感じ、考えさせてくれる大事な
場所です。
by 鰯母 (2008-04-22 23:06) 

鯉三

鰯母さん:
人や動物の命に関わることって、生半可な態度や姿勢では最後まで付き合えませんよね。責任も生まれてくるし、一時の感情だけではきっと挫折すると思うのです。だから自分のできる範囲で細く長く関心をもっていくことが大切だと思います。もし、明日から活動家になれるのなら別ですが、世の中の多くの人たちはそういう情況にないし、それぞれの生活でいっぱいいっぱいですよね。でもその圧倒的多数の人々一人一人が、それぞれのスタンスで意思を示すことが重要なのだと思います。それは目立ちたいという発想とはまったく別ものです。
by 鯉三 (2008-04-23 00:12) 

鯉三

STEALTHさん、tabbycatさん、nice!をありがとうございます。
by 鯉三 (2008-04-23 00:13) 

chishu

コメント&nice!をありがとうございます。
札幌のデモ、どのくらい集まってくれるかわかりませんが、せっかくプラカードも作ったことだし、がんばります。あんまりチベットばっかりでビルマが少なかったので、ビルマ解放を訴えるプラカードもこれから作ります。
by chishu (2008-04-23 09:57) 

ぴー太郎

こんばんは!
オリンピックに北京が選ばれた時、とても喜んだ自分を覚えています。まさか数年後にこんな状況になるとは想像もしていませんでした。
旅行で訪れた中国の人たちからは全くイメージできません。極端な反中運動には賛成できないのです。少なくとも一般の市民の方には世界と同レベルの情報が届いているとは思えないので。
ただ、チベットや中国の事に全く関心の無かった世界中の人たちに、目を向けさせることが出来たのは最大の収穫なのではと思います。
先ずは興味を持って知ること!何事も無関心が一番悪いように思います。
by ぴー太郎 (2008-04-23 23:09) 

ゆき

ミャンマーの事だって忘れてはなりませんね。
中国がチベットを、ロシアがチェチェンを・・・
アメリカだって似たようなことをしている。
世界中どこを見渡しても、侵攻・侵略だらけですね。
理由は、宗教だったり土地問題だったり資源問題だったり。
普通の人間関係で言ったら、お前の冷蔵庫の奥に眠っているキャビアは俺のもの!と言っている様にしか思えませんが、国が絡むと、こうも正当化されてしまうものなのですね。


by ゆき (2008-04-24 07:46) 

omi

初めまして。hanayoのブログからこちらへ来ました。そして気持ちが痛い程よく解り、思わずコメントしています。人を非難中傷するようなブログになってしまうのかどうか、自分はそんなつもりがなかったとしても、相手の受け取り方次第でどう捉えられるのかと思うと、なかなか一歩踏み込んだ自分の想いを載せることの難しさを感じます。
ですが、これはみんなと共有してもいいんじゃないかという情報は、やはり意を決して載せていくことも大事なんじゃないかとこの頃思うようになりました。もちろん、日々問題点を探して口論したいというわけではないけれど、やっぱり自分の気持ちを投げかけてみるって、逆の立場からすると、改めて物事を考えるいいきっかけになると思うからです。
台湾に行くと、日本には入ってこない情報が入ってくるなぁと感じたことがあります。情報を提供することと、自分の意見だけを押し付けるということは違うので、本当なら素直な情報をきちんと知らせて欲しいとメディアに対して思うのですが、こればかりは個人がそう思ってもなかなか難しいことなのでしょうね。いろんな人たちと意見を交換し合えたら、新しい何かできることが生まれてくるかもしれないのにと思っています。
これからもいろんなお話聴かせて下さい。
もっとお互いの存在への感謝が持てる世界になっていかねばと、その為に自分のできることは何かと自分に問う日々です。
こんなに長々とすみませんでした。。。
by omi (2008-04-24 09:35) 

ayou

これを書くまで、かなり悩みました。
自分の中ではあれこれ思うところがあるのですが、いざとなるとまとまりません。
ただ、オリンピックを中国で開催するのはまだ早かったのではないかと思っています。そして、「平和の祭典」を盛り上げるイベントとして、みんなから歓迎されるべきである聖火が行くところで混乱が起きている、こんなになってまで、聖火リレーを行う必要があるのだろうかと感じています。
こうした混乱になぜか黙りを決め込んでいるアメリカ政府とそのコバンザメ日本にもかなり疑問を感じます。
おそらくこのまま中国のゴリ押しでオリンピックは開催されるでしょう。なにより心配なのは、オリンピックが終わったあと、誰も注目しなくなったチベットと、そこに住むチベット人たちに対する政府の締め付けが強くなるのではないか…。
そのあと国内で起こることは、おそらく報道されることなく、私達の耳に、目に入ることもないまま過ぎてしまうのではないかということです。一番大変なのは逃げ場のない普通のチベット人たちではないかと思うのです。
私達はあくまでもチベットの外にいる人間であり、そのあとの苦しみをすべて背負うのは中にいるチベット人たちなのだということを考えて行動しなければいけないのではないかと、思うのです。
今回の問題が起こる前にも、チベット人が住む地域では事件があったようです。でも、ぜんぜん聞いたことのない話で、まったく外に報道されていないのが怖いことだと改めて感じました。




by ayou (2008-04-24 23:43) 

鯉三

chishuさん:
ついに聖火がやってきますね。わたしもこの聖火をお燈明だと思って、抑圧を受けているチベットやビルマの仏教徒とそれを信仰する人々に思いを馳せたいと思っています。
札幌での活動が、今後につながるものとなりますことを願っています。
by 鯉三 (2008-04-24 23:50) 

鯉三

ぴー太郎さん:
2001年に北京でのオリンピック開催が決まった時、候補地として名乗りをあげていた大阪が最低得票だったことを思い出します。当時も今までも、大阪府民・大阪市民はオリンピック開催など夢のような話くらいにしか考えていなかったはずです。わたしなんかは、「なんで大阪でオリンピックやねん?」くらいにしか思っていませんでした。
しかし今、あの時大阪での開催をもっと府民・市民が一体となって訴えるべきだったと痛切に思います。たとえ、大阪に決まらなくても、もっと各都市で接戦になれば、当時の中国(北京)への評価が厳しいものになったはずです。そのことが悔やまれてなりません。
by 鯉三 (2008-04-25 00:06) 

DEBDYLAN

僕はU2が好きです(笑)
U2、BRUCE SPRINGSTEENなど暑苦しい音楽が肌に合うようで(爆)

この記事を読ませていただいて
"TIBETAN FREEDOM CONCERT"というロック・フェスを思い出しました。

BEASTIE BOYSやRED HOT CHILI PEPPERS等の悪ガキ?どもが集まって行ったイベントです。
コレを通してチベットのことを知った方もいるのではないんでしょうか?
僕もですが。

音楽の持つパワー、信じたいです。

記事の趣旨と逸れたコメントで申し訳ないです。

by DEBDYLAN (2008-04-25 00:11) 

鯉三

ゆきさん:
今チベットに関心をもって、時に怒り時に心を熱くしている人々は、これがどんな結果になっても今の気持ちを忘れてはいけないと思います。希望や理想を語り合うことは簡単でも、それを実現することの困難さを思い知ることも大切だと思います。世の中に圧倒的な力を持っている国や組織や個人が存在する中で、わたしたちはわたしたちの人としての誇りを決して見失ってはいけない。そう思います。
by 鯉三 (2008-04-25 00:23) 

鯉三

omiさん:
はじめまして。このようなコメントをいただけて、とても嬉しいです。
ブログを始めてよかったと、つくづく思います。
ありがとうございます。

hanayoさんのブログを久しぶりにのぞいてみました。もう、すっかりいいお母さんになっていて、そこにある一家族の幸せがひしひしと伝わってきました。日を改めてブログにコメントしてみたいと思っています。

こと政治や宗教、民族の問題になると、立場の違いから互いに誹謗中傷が繰り返されやすく、現在のチベットの問題をめぐって、著名なアルピニスト・野口健さんのブログなどは、立場の違う双方からかなり荒らされている感があります。これはとても残念なことです。
もちろん、ネット上ではあらゆる言論が瞬時に流されるわけで、そういう意味での自由性はあるのでしょうが、同時に非常に危ういものであることも事実です。本当の対話とはなんなのか。そのことを考えてしまいます。

メディアの姿勢についても同じことが言えます。「情報は自分達の都合で操作していいもの」ということが定着してしまうと、メディアの存在とは一体何なのかと思ってしまいます。本当に人間として主張したいのであれば、利害なしに発言してもらいたいものです。所詮わたしの意見など現実的には夢物語なのですが、そういう夢なくして、こんなことを語るのは無理なことも一人間としての現実です。
by 鯉三 (2008-04-25 00:49) 

鯉三

ayouさん:
コメント、ありがとうございます。
わたしも自分の意見をスマートにまとめることなどできません。絶対無理だと思います。

中国は...
もう、わたしたち日本人や台湾人などが立ち向かえる国ではなくなっているような気がします。大げさな話でなく、単純にそう思います。
チベットの未来は、台湾にも必ず影響します。なぜなら台湾には中国にない自由と価値観が存在するからです。それを中国が認めてくれるなどと、台湾の人々は本気で思っているのでしょうか。経済さえ安定すれば大丈夫というのでしょうか。残念ながらそう思っている人が大多数のようです。つくづく民進党の失政は大きいですね。

わたしもオリンピック後が一番怖いのです。オリンピックなんか、所詮お祭りですから無礼講で済んでしまうものです。問題はその後の締め付けなのですが、締め付けだけで済むとは到底思えません。命がけのチベット民族の活動が文字通りのものになってしまわないように、世界が今後もこの問題に注目していかなくてはいけません。
ああ、本当にどうすればいいのだろうか...かなり絶望的です。
by 鯉三 (2008-04-25 01:08) 

鯉三

DEBDYLANさん:
暑苦しい音楽!すみません、笑ってしまいました。でも、U2もBRUCE SPRINGSTEENも、アーティストとして尊敬しています。

"TIBETAN FREEDOM CONCERT"というコンサートがあったのですね。また近いうちに開かれないかな...できればオリンピック後すぐにでも開いてほしい気持ちです。

音楽の持つパワー、信じたいですね。
by 鯉三 (2008-04-25 22:06) 

鯉三

サクラコさん、mitukiさん、nice!をありがとうございます。
by 鯉三 (2008-04-25 22:14) 

しまパパ

今日はいよいよ(今テレビで見ていますが)日本で聖火リレーが
行われますね。いろいろな国で妨害があったり…ただの事件のように
見てしまいがちですが、今こそ世界の国のことを考える時期なのかも
しれませんね。
by しまパパ (2008-04-26 08:09) 

鯉三

しまパパさん:
しまパパさんもわたしも、多くの外国人と向き合う仕事なので、政治的な話をすることは難しいですね。でも、それぞれが普通に自分の民族に誇りを持ってお互いに語り合えるような世の中になってほしいと願います。少数民族の犠牲の上に成り立った平和ではなく、かれらがしっかり声を上げられる社会になってほしいと思います。
by 鯉三 (2008-04-27 16:00) 

iharaja

この数日間のテレビのニュースをつらつら見ながら、
結局は何を伝えたかったのだろうと思うばかりでした。
出来事を伝えるのが確かにニュース。でも、その浅さにむなしさも感じました。

自分達の誇りとする国旗を背負い、世界のひのき舞台で競いたいと願いながら、そのスタートラインにさえ立てない人々もいるだろうことを
誰か語ってくれる人がいればいいなと期待していましたが・・・。

by iharaja (2008-04-28 22:53) 

鯉三

iharajaさん:
浅かったですね、日本のニュースは。予定調和的というか、まあ、「無事に済んだ」ということで最後は締めればそれでいいのでしょうね。
でも、あの赤い旗に包まれた場所は確かに日本の長野ですよね。あの光景を異常と思わなかった人はいないと思います。普段世界情勢などに関心をもたずに暮らしている人々も、「何かが違う...」と思ったはずです。確実に今、わたしたちのそばでおかしなことが起こっているのです。そういうインパクトが人々に伝わったであろうことを信じたいと思います。
by 鯉三 (2008-04-29 00:00) 

蟹道楽

僕も鯉三さんと同じように『音から感じるタイプ』で『メッセージが過剰にこもっている音楽』は苦手です。
ただ、U2の場合は今ほど、過剰なメッセージ性が話題になってないデビュー当時から聴いていました。特にあのエッジの泉が沸いてくるような透明感のあるギター音に魅かれて聴き始めました。
U2も超大物になりました。
やはり世界へメッセージを訴えるかけるのは効果的でしょう。
とくに彼らはアイルランド人ですから、なおさら説得力があるのではないでしょうか?
たまたま、オリンピックによってチベット問題が注目されているのかもしれません。
しかし、一気に全てが解決する事は不可能です。一つ一つの問題を解決していく上で、世界的に見て今回は大きな機会だと思います。

by 蟹道楽 (2008-05-05 12:27) 

鯉三

蟹道楽さん:
わたしもU2はエッジのギターの音色に魅せられて聴き始めました。ああ、これってまさしく音に反応したってことですよね。実はボノのボーカルも結構いいなと思っています。

北京オリンピックが平和のうちに終わることなど決してないでしょう。開催中も世界が中国に対してさまざまな違和感を感じることは間違いありません。良くも悪くも、オリンピックはスポーツを通して世界に目を向ける数少ないチャンスです。わたしも一人間として今回のことを見つめ続けたいと思っています。
by 鯉三 (2008-05-06 01:16) 

rio

こんにちは。

ミャンマーが世界中から無視されているという認識はちょっと違うと思います。同僚の方が災害のことを指しておられるなら、国際社会はミャンマーへの人道支援を相次いで決定しています。

平時の国際政治の件ならば、欧米や日本は軍事政権の非民主政治を批判して圧力をかけていますが、そういうところに入り込んでニッチな外交を続けている中国、ロシアが陰になり日向になって支援を続けています。

ミャンマーはアメリカの第7艦隊やインドを牽制できる位置にあり、石油タンカーの航路にも影響を与えうるので、国際社会にとって非常に重要な国です。中国はミャンマーに軍事施設を作る権利を得るほど食い込んでいて、シンガポールやタイなどとあわせて、東南アジアはいまや”中国の裏庭”とまで呼ばれています。

チベット、ウイグル、内モンゴルを裏庭どころか”中庭”にしてしまったのも軍事・資源の両面からの理由です。ダライ・ラマ14世の勢力がいまやろうとしているのは、「中庭でもいいけれど手入れは私たちにさせてくれ」ってことですが、それすらも認めないというのでは国際社会は通りません。

五輪を控えているせいか、問答無用の立場からやや軟化していますがこれが発展していくかどうか注目が必要ですね。この問題はいずれ、台湾問題に直結してくるはずですから。
by rio (2008-05-09 00:48) 

鯉三

rioさん:
こんばんは。
同僚が言っていることは国際政治のことではなく、一般市民の認知度のことだと思います。チベットにはダライ・ラマ14世という民族のシンボルで、世界中を飛び回る広告塔でもある人物がいます。ミャンマーの民主化といえばアウンサン・スーチーさんですが、国内に軟禁状態では世界へアピールする機会も少なく、忘れられがちです。しかし、これはどちらがいいとも言えませんね。ダライ・ラマはチベットに帰れない情況にあって、その地に住む人々の不安を思うと察するものがありますから。

わたしはrioさんのように世界の勢力地図を頭に描けない人間なので、こういうコメントをいただくと、自分の無知を思い知ります。「裏庭」「中庭」という言葉、恐ろしいですね。

by 鯉三 (2008-05-09 23:45) 

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