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チベット週間(2) [台北でチベットを知る]

先週土曜日、台北のショッピング・エリア・信義区で、
FREE TIBET CONCERT(西藏自由音樂會)が行われました。


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とても暑い日でしたが、会場には五色のタルチョがはためいていました。


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台北で唯一のチベット・レストラン「藏味館」がテントを設けていて、
チベットの蒸し餃子「モモ」を買って食べてみました。
特製のソースがおいしく、今度藏味館でも食べてみようと思いました。


コンサートは炎天下の昼から始まっていたようですが、
わたしは夕方6時から参加しました。


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すでに多くの人が集まって賑わっていました。
ただ、野党民進党の下部組織である青年グループがこのイベントに参加していて、
随所に政治色が見え隠れして、ちょっと嫌な気持ちに。

案の定、ステージ上や会場のそこかしこで、現政府の対中国政策を批判したり、「台湾もチベットと同じだ!」という発言が飛び交ったりして、ちょっとそれとこれとは違うのではないかと思ったりしました。


でも、出演していたアーティストたちはみんな一生懸命演奏していました。


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台湾少数民族出身のアーティスト・Panai(巴奈)。
彼女の低く柔らかく伸びる歌声は、一度聞いたら忘れられません。


巴奈 流浪記 Panai Wandering





日曜日は映画『雪の下の炎』を見るため、再び中正紀念堂へ。
日本人映画監督・楽真琴(ささ まこと)さんによる2008年の作品です。
以前からぜひ見てみたいと思っていました。


雪の下の炎



心を打つ映画でした。
人としての生き方について考えさせられました。


というわけで、まさに先週はチベット週間だったのですが、
これからも自分なりにチベットを応援していきたいという思いを強くしました。


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チベット週間(1) [台北でチベットを知る]

7月3日から中正紀念堂でこのようなイベントが行われています。

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ダライ・ラマ14世がインドに亡命し、チベットが完全に中国共産党政府の支配下に置かれるようになって今年で50年目を迎えました。台湾は現在、馬英九総統率いる中国国民党が政権を担っていますが、このようなイベントが政府(内政部)の指導の下に行われていることを、一チベット・サポーターとして嬉しく思います。



7月6日はダライ・ラマ14世の74回目の誕生日でした。
誕生日を祝う法要が営まれるとのことで、見学に行ってきました。


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チベット支援のボランティアの人に促され、わたしもカタを受け取り、祭壇に捧げました。写真の人物はわたしではありませんが、大体こんな感じでした。



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たくさんのチベットの僧侶が見守る中でのことでしたから、すごく緊張しました。しかも、わたしの前に礼拝した若い女性はその場でチベット式の五体投地を行ったのです。順番を待つわたしはパニック状態におちいり、かろうじて日本の仏教式で合掌しました。間違って神社でのように柏手を打たなくてよかったです。



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この日はチベットのバター茶や揚げ菓子などが振舞われ、会場はたくさんの人で賑わっていました。


ちょっと微笑ましかった光景。


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若いチベットの僧侶が二人、こうやって展示に見入っていたのです。
きっと、自分たちにとっての祖国の地をまだ踏んだことがないのでしょうね。



このイベントが開催されるのとほぼ同時に起こったウイグルでの暴動事件。
去年3月のチベット騒乱と同じく、中国共産党政府は自らが主導している少数民族政策の失敗を一切認めず、すべて不平等の立場にいる少数民族側に事件の責任をなすりつけました。

この自由な世界で、現在も「人の命より、党(そして特定の民族)の利権が一番大事」という信じられない発想の国が世界の経済をリードしているという現実。

民族固有の文化や宗教を奪い、金さえ与えれば(実際は全然与えていないが)満足するだろうと本気で思っている中国共産党政府とその中国社会。

本当の意味で救われなければいけないのは、中国の人たちなのかもしれません。

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タンタンとチベット [台北でチベットを知る]

新しい年、2009年になってから早くも一ヶ月が経とうとしていますが、ようやく我が家に飾る新しいカレンダーがアメリカから届きました。といっても、注文したのは今年に入ってからなので実際にはとても早く届いたと思います。とにかく待ち遠しかったのです。

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TINTIN On the Roof Of the World


タンタンというキャラクター。
実は高校生の時からのファンです。
中年のおっさんになった今も、仕事が若い人相手なのをいいことにタンタンのTシャツを着て得意気になったりすることがあるくらいです。

さすがにわたしのTシャツ姿をここに公開するのは憚られるので、
どんなキャラクターなのかは以下のサイトをご覧いただきたいと思います。

タンタン日本公式ホームページ



ベルギーの漫画家・エルジェの「タンタンの冒険」シリーズは、今も世界中で翻訳され愛読されている絵本です。ただ、第二次大戦前から書かれていた漫画であるため、当時のヨーロッパ社会から見た世界観が反映されていて、現在では一部表現をめぐって人種差別的と受け止められる点もあるようです。

しかしその冒険シリーズの中でも、今も普遍的な価値観をもち輝きを放っているのが、
TINTIN On the Roof Of the World(邦題『タンタンチベットをゆく』)です。


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去年3月、中国共産党政府に対してチベット人による大規模な抗議活動が始まったことをきっかけにチベット問題に関する書籍をいろいろ読むようになりました。その中の一冊、『囚われのチベットの少女』は特に印象深いものでした。



囚われのチベットの少女

囚われのチベットの少女

  • 作者: フィリップ ブルサール
  • 出版社/メーカー: トランスビュー
  • 発売日: 2002/05/20
  • メディア: 単行本



この本の主人公であるチベット人女性・ガワン・サンドルさんは、1992年に中国当局への抗議活動で“フリー・チベット!”と叫んだことにより当時わずか15歳(13歳ともいわれています)で逮捕され、投獄後は苛烈なまでの拷問を受けながら2014年まで釈放されないという状況にありました。2002年に病気を理由に仮釈放され、現在はアメリカに在住。INTERNATIONAL CAMPAIGN FOR TIBETというチベット支援団体に勤めておられます。

現在のガワン・サンドルさんのことを知りたくて同団体のホームページを閲覧していた時、
偶然このカレンダーを見つけたのです。


INTERNATIONAL CAMPAIGN FOR TIBET


今年はダライ・ラマ14世がラサを脱出してインドに亡命してから50年目を迎えます。
昨年、中国共産党政府はダライ・ラマ脱出後、「チベット動乱」を武力制圧した3月28日を「農奴解放記念日」と制定しました。

「解放された」はずの人々が、この50年間命を投げ打って中国共産党政府に抗議してきたのは何故でしょうか。この世界に生きる自由な一人間として、素朴に疑問をもちます。



<追記>

身近なことで最近嬉しいことが一つありました。
5年前に勤務先の近くで出会った猫と再会したのです。5年前というと、ラーと一緒に暮らすようになった頃のことなのですが、この猫も片目の猫で、当時職場の同じビルの上階で飼われていました。


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この猫は黒猫で、足だけ「白たび」を履いたような柄の猫です。
台湾ではなぜか昔からこういう柄の猫は縁起が悪いと忌み嫌われ、これまで人間からひどい目にあわされてきたようです。でも、この猫は幸いなことに片目のハンディを背負いながらも人から愛され、とても人懐っこい猫としてこの辺りで悠々と暮らしているのです。

わたしはこの猫を「エレベーター猫」と呼んでいました。それはどうしてかというと、この猫はビルの中の事務所で飼われている猫なのに、エレベーターでの移動を覚えて自主的に外へ出たり、またビルへ戻ってきたりするからです。わたしはこの猫の賢さにすっかり魅了され、時々エレベーター前で待っている猫を見かけると、自分の職場の上階にある事務所まで一緒にエレベーターで上がって送っていたのです。

勤務地が変わってからは、ここ数年この界隈を歩くことはなかったのですが、数年ぶりに見たエレベーター猫は相変わらずよく肥えていて、日向の場所をゆったりと歩いていました。

呼びかけると、すり寄ってきました。

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また会いに来るよ。



台湾は今日、旧暦の除夕(大晦日)を迎えました。
一週間の休暇は台北でゆっくり過ごし、ブログも何度か記事を更新しようと思っています。


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気温が下がって、猫たちはヒーターのそばから離れません。

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朝顔が咲いた [台北でチベットを知る]

オヤジの店・巫雲からほど近い場所で見つけました。


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チベット仏教の信仰のひとつ・タルチョです。
五色の旗は物質の五元素(地水火風空)を意味し、
そこに記された経文が風によってはためくことで仏法が世界に広まるというのです。
チベットの風土が生んだ素敵な考え方です。


しかし、タルチョの下にはなぜか「車庫」の文字が...


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おそらくチベットの人が住んでいるのでしょうが、一体どんな場所なのかよくわかりません。
ある日このタルチョを眺めていたところを偶然巫雲の老八に目撃され、自分がチベット問題に関心を寄せていることを話しました。老八はこの建物の大家のことを知っているらしく、“今度尋ねてみるよ”と言ってくれました。


6月7日、Amnesty International Taipei, English Speaking Groupの主催による「チベットの人権を考える映画上映会」に参加しました。参加者の多くは台北在住の外国人で、会場には参加者が任意で署名したタルチョが飾られました。経文はありませんでしたが、そこに集まった人々の思いを彼の地に届けようというものでした。

この日は『TIBET__ CRY OF THE SNOW LION』というドキュメンタリーを観たのですが、
翌日に上映された『THE CUP』は観ることができなかったので、DVDで観ました。



ザ・カップ~夢のアンテナ~

ザ・カップ~夢のアンテナ~

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: DVD



素晴らしい映画でした。
制作はブータンとオーストラリアの共同ですが、舞台はインドのチベット仏教僧院になっています。出演者はみんな素人で、僧侶たちはみんな本物。
四年に一回開催されるサッカーのワールド・カップに熱中するあまり、僧院での勉強に身が入らない少年僧たちが主役です。全編を通してほのぼのとしたストーリーで、観ていて心癒されました。「良質なファンタジー」と言ってしまいたいところですが、登場人物はチベットから亡命してきた僧侶たちであることを忘れてはいけないと思いました。個人的にはバター茶やすいとんのような料理を作るシーンが印象に残り、チベット文化の一端が垣間見れておもしろかったです。


ある朝早く、猫たちの朝ごはんの催促で起こされ、
眠気眼をこすりながら窓を開けると、朝顔が咲いていました。


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いつも外を向いて咲くので、家の中から見るのは初めてでした。


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早起きも悪くありません。
この日ばかりは猫たちに感謝です。


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<追記>

今日7月6日はダライ・ラマ14世の73回目の誕生日です。
チベット民族の人々にはとてもおめでたい日です。
来年はダライ・ラマがインドへ亡命してからなんと50年目を迎えます。
チベット仏教の中心的指導者であり、法王の身分でありながら、
常に“わたしは平凡な一人間にすぎない”と言い続けるダライ・ラマ14世。
ダライ・ラマ14世の長寿を心からお祈り申し上げます。

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『10 Questions for the DALAI LAMA』というドキュメンタリー映画が台北でロード・ショー上映されていたので、ダライ・ラマ14世の誕生日の前日に観に行きました。本編の映像と音楽の素晴らしさもさることながら、声高に中国共産党政府を非難するのでなく、ダライ・ラマと映画を見る者が共に一人間として、人間のあり方と幸せについてじっくり問いかける内容のものでした。映画を通してこのような有意義な時間を提供してくれた監督のRICK RAYに感謝したい気持ちでいっぱいです。

今日はチベット料理店・藏味館へ行って食事をしました。
チベット人店長と、“タシデレー”(チベット語で「こんにちは」「おめでとう」の意)と言い合い、
ダライ・ラマの誕生日を祝いました。

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ラサで作られたお香 [台北でチベットを知る]

一ヶ月ほど前、台北市内にチベット料理の店があることを知りました。
この店のオーナーと店長は、インドで生まれた亡命チベット人の二世です。
まだオーナーとは言葉を交わしていないのですが、店長はわたしの顔を覚えてくれ、
不躾な質問にも、気さくにいろいろと答えてくれます。


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店内には、ダライ・ラマ14世の肖像写真が飾られています。



店は台湾に住むチベット人たちのネット・ワーク的な存在になっていて、
チベットのことについていろいろ知りたいわたしにとって、とても魅力的な場所です。
今後も随時、このブログの中で記事にしていきたいと思います。


外国の文化を知るには、やはり食べ物が一番。
チベットの食文化に欠かせないものといえば、まずはこの二つでしょう。


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チベットの主食、ツァンパです。

「大麦を煎って粉にひいたものを練って食べる(中略)ツァンパ抜きの食事は、われわれチベット人には考えられないほどだ。(中略)チベット人にはこの味はなんともいえず美味なのだが、わたしの知るかぎりでは外国人の口にはどうも合わないらしい。とくに中国人は苦手のようだ。」(ダライ・ラマ/山際素男訳『ダライ・ラマ自伝』より)

確かに、外国人のわたしには美味とは言えないかも...
でも、これがチベットの味なのかと思うと、感慨深いものがあります。


そして、チベットの味の極め付けと言えば、これ。


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バター茶です。

映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」で、主役のオーストリア人登山家を演じるブラッド・ピッドが、何年もチベットの地で過ごしながら“バター茶は今でも苦手だ”とこぼすシーンがあります。でも、この店のバター茶は現地チベットのようにヤクのバターを使ったものではないので、結構マイルドで飲みやすく、おいしかったです。


この他にもチベットを感じられる料理がたくさんあります。
それらについては、またの機会にご紹介できればと思っています。



もう一軒、チベットの雰囲気を味わえるところがありました。



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台北の永康街にある「藏喜」は、主にチベットで作られているお香や香水などを販売している店です。ここでは定期的にチベットのラマによる法話や、ヨガ教室などが開かれています。部屋でお香を焚くことが好きなので、ラサに住んでいるチベット人の手作りによるお香を買い求めました。収益の大部分は、主に中国に住むチベット民族の幼い子供たちの教育費にあてられているということを、ホーム・ページで知りました。


普段から信仰する宗教をもたない身ですが、実家に菩提寺が存在する限り、やはり自分は仏教徒なのでしょう。
たまに帰国した折に、仏壇に向かって亡き父に手を合わせるくらいのことしかしてこなかったわたしも、今は毎日香を焚き、手を合わせて祈りたいことがあります。即席の祭壇をこしらえて、チベット民族の自由と平和を祈っています。


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ご本尊はなぜか猫。
鹿児島の猫神、エジプトの猫神、そしてきみどりさんによる「ラー&マメ 輪廻転生図」(仮題)。


いやはや...


とにかく、祈る気持ちが大切ということで。




<追加>
Amnesty International France:Signatures


フランスのテレビのCMで流されたことから、YouTubeを通して世界中に配信され大きな反響をよんでいる映像作品があります。わずか2分18秒の短いアニメーションなのですが、強いメッセージと簡潔な視覚的表現が生んだ素晴らしい作品です。





ある同僚との会話 [台北でチベットを知る]

「FREE TIBET」のプリントが入ったTシャツをネットで購入した。
そして昨日、台湾で初めてそれを着てみた。
メッセージが込められた一枚のTシャツ。


職場の同僚のカナダ人・DavidがわたしのTシャツを指差しながら近づいてきた。


“Oh! political!political!”
“君はU2が嫌いだったんじゃないのか?”


彼が言っている意味はすぐに理解できた。
先週Davidに台北で上映される3D映像によるU2の映画を観に行かないかと誘われ、わたしはそれを断ったのだ。
普段から音楽のことでよく言葉を交わすDavidはU2の熱心なファンだ。一方、洋楽を音から感じるタイプのわたしは、先入観として詞にメッセージが過剰にこもっている音楽はどうもとっつきにくく、ちょっと苦手だった。しかし音で反応してしまうことは不可抗力なので、やはりU2は常に気になるバンドだ。そんな感想をDavidに言ったことがある。

日本帰国から間もなくてちょっと余裕がなく、答えを渋っていると、

“わかった、わかった。でも、もしストーンズだったらすぐに「行こう!」って言うんだろ?”


図星だった。


わたしは臆面もなく、Davidに聞いてみた。


“Bonoはチベットのことに関心を持っているだろうか。彼に発言してほしいんだ”

“彼らは今、ニュー・アルバムを製作中だから可能性はあると思うよ。あるかもね”



Davidはちょっとわたしを蔑むように、そう言った。



彼はチベットのラサへ行ったことがある。
その時の感想を聞くと、こんなことを言った。

“チベットは一般の人々が抱いているような理想郷(ユートピア)なんかじゃない。そこに住む人々はまるでカウボーイのような生活をしていて、非常にラフなイメージだった。”


きっと、そうなのだろう。
彼が見たものはまさにチベットの現状なのだと想像する。
だからこそ、チベット人とそれを支援する人々は焦っているのだ。
このままではまずいと。


Davidはこう続けた。
“チベットだけが抑圧されているのではない。ミャンマーなんか小さい国であるのをいいことに、まるで世界中から無視されているではないか。”


ああ、本当にそうなのだ。
今は北京オリンピックが目前にあり、たまたまチベットが注目を浴びているだけなのかもしれない。
そんな気ままな「外野」の視点だけで、同じ世の中に生きる人々の生き方が左右されるこの世界の現実。


「自分は日本人でよかった。今、台湾に住んでいてよかった。」
正直そう思う。
しかし、本当にそれでいいのだろうか。
それで安心してしまうだけで、果たしていいのだろうか。


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今回の記事は、きみどりさんにトラックバックを呼びかけていただいたことがきっかけで書いたものです。この間、きみどりさんと何度かメールでのやりとりをして、お互いブログでこういったことを記事にすることの迷いを打ち明けました。一瞬の感情の動きだけで、人や動物の命について意見することなどできません。元々きみどりさんもわたしも、それぞれが愛する家族や動物について書きたくてブログを始めたのだと理解しています。そこが原点です。その原点を見失ったところで、チベットの問題や憲法第9条のことなどに思いをはせることなど、ありえなかったのです。


たかがブログですが、これは一種のコラボレーションだと思います。
そうやって、人と人とがつながっていくブログの可能性を信じて、これからも記事を更新できればと思っています。

きみどりさんのブログ・鶸~*hiwa*~

「No.9」
思うこと。


<追加>
YouTubeより
Francesca Martinez Explains Her Olympic Torch Protest(日本語訳付き)




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ダライ・ラマ14世 成田での記者会見 [台北でチベットを知る]

なぜ、届かないのか。
なぜ、認めようとしないのか。

本当は中国にこそ届いてほしいこの言葉。


① http://jp.youtube.com/watch?v=TQqePE7OR08

② http://jp.youtube.com/watch?v=KJiXTQFkDSQ

③ http://jp.youtube.com/watch?v=ogTmASZT37I

④ http://jp.youtube.com/watch?v=mAIwBGHOb_o

⑤ http://jp.youtube.com/watch?v=y7YsBxqf7BM


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この叫びを無駄にしたくない [台北でチベットを知る]

昨夜から台湾のテレビ・ニュースでは、外国メディアが伝えるラサの模様を何度も紹介しています。中国当局のお膳立てどおりに静かに進むはずだった取材。そこに突然現われた僧侶たち。

今回取材を許可された報道陣の中に、日本の新聞社やテレビ局はもちろん入っていません。果たしてこの映像が日本のテレビ局によっても正しく放送されているのでしょうか。そうであることを信じたいと思います。

中国当局の監視をかいくぐって、寺院で海外の記者達に直訴した年若い僧侶たち。その興奮した様子と恐怖に怯えながらも必死で話す様子を見ていて胸が苦しくなりました。

“ああ、この人たちは殺されるかもしれない”

映像を通じて自分たちの名前はすぐに知れてしまうことを知りながら、チベット語ではなく中国語で訴えたところに決死の覚悟がうかがえます(取材陣は中国語ができる人々だから)。取材したメディアが彼らのその後のことをも正しく伝えてくれることを願ってやみません。

<訂正>
日本からは共同通信社がラサの取材に参加したようです。



チベット僧侶の訴え
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080328/chn0803281959006-n1.htm


「チベット問題・僧侶直訴」(aiさんのブログ「藍日々」より)
http://blog.so-net.ne.jp/ai_hibi/2008-03-28


最新ニュース!
ドイツのメルケル首相が北京オリンピックの開会式に出席しないことを表明したようです。
ようやく大国が動いてくれました。
これに先立って開会式欠席を明言していたポーランド、チェコ、スロバキア、エストニア政府の勇気に拍手をおくりたい気持ちです。

それでも日本政府は中国外相、主席の来日を予定通り受け入れるのでしょうか。


<追加1>
日本のテレビ・ニュースでも取り上げられていました。

<追加2>
袈裟を抱えた警官の写真は今回のラサの事件と直接関係がないため、削除しました。

<追加3>
世界遺産・ボダストゥーパでのキャンドル・セレモニー(ブログ「藍日々」より)


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旗に込められた願い [台北でチベットを知る]

今から17年前にネパールを旅した時に目にした一つの光景。

カトマンズからポカラへ向かう道中。舗装されていないでこぼこの山道を何時間もおんぼろバスに揺られ、疲れがピークに達した頃に窓から見えてきた山。マチャプチャレ(6993m)でした。初めて見たヒマラヤの山。雪を頂いたその山の圧倒的な美しさに言葉を失いました。バスは菜の花が咲く畑を横に見ながら走っていて、その時車窓から撮った写真は今でも残っています。その写真をここで紹介できないのが残念ですが、もう一つ印象に残っているのが道沿いにあった小さな集落のことです。見るからに貧しい人々が住むたたずまいの家々。その一軒一軒に掲げられていた旗は、わたしの目にひときわ鮮やかに映りました。隣の席に座っていたネパール人に尋ねると、“チベタン(チベット人)の村だ”と教えてくれました。


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このブログでは政治的な話題には触れないようにしてきましたが、今チベットで起こっていることは一国の政治問題などでは片付けられないほど深刻な様相を呈しています。現在も進行中のこのあまりにも酷い人権蹂躙と政治的弾圧に、自分も何か一人間として意思表示できないものか。そう考えれば考えるほど自分の無力さを痛感します。
しかし、ブログは世界中の知らないところで個人と個人が自由につながっていけるものです。
その可能性を信じて、ある記事を以下に転載します。




「悪いことは悪い、と言える勇気」 


今日もまだ中国政府による、
チベット人大量虐殺が
チベット人地区全土で続いています。

チベット民族は、このまま「犯罪者」として、
民族浄化されてしまうのでしょうか。

中国の言い分は、中国的には正しいのです。
「チベットは中国の領土である」
「ダライ・ラマは分離主義者であり、チベットの独立を企てる悪い奴である」
「宗教は毒である」

近代中国が生み出した共産主義が、
子供の頃から、骨の髄まで染み付いてしまっている
現在の中国政府にとっては、
もう、この主張は、絶対的に、狂信的に、正しいのです。

しかしながら、その洗脳された思想は、
狂信的であり、偏狂的であり、
人間性を欠いた、非常に頑なな姿を生み出しています。
「自分達だけが正しい」という、
「世界平和」とか「共存」とは、対極にある姿勢です。

中国は、全世界を敵に回す用意があります。
なぜなら、「中国は絶対に正しい」と信じきっているからです。
生まれた時から民主主義の下に育った私たちの目に、
今の中国がどう映るのか、彼らには実感としては解りません。

現在の地球の人類にとって、
民主主義が主流なら、
彼らはマイノリティーであって、
私たちにとっての「悪」が、彼らにとっては「善」であれば、
やはり、意見は衝突せざるを得ないのです。

「悪いことは悪い」と、お互いが言い続けるしかないのです。

「彼ら(中国)にとっての犯罪者(チベット人)を殺して何が悪い。」
と信じているのですから、
「殺人はいけないこと」と子供に教えるのとは
訳が違います。

天安門事件では、民主主義、国民の人権を求める
自分の民族の子供達に銃を向けました。
それ以降も、私たちの知らないところで、
自由を求める中国国民の「更生」は行われ、
更生されない中国国民は「処刑」されてきたのです。

「従わないものは殺せばいい」
「鳴かぬなら殺してしまえほととぎす」
つまりは「恐怖政治」以外の何ものでもない、わけです。

こんな国を相手に、50年もの間戦ってきた、
チベット民族をはじめ、各自治区の少数民族は、
今、確実に消滅の道をたどっています。

まるでそれは、倭人がアイヌ民族を「征服」したように、
白人がオーストラリアの原住民を虐殺したように、
ナチがユダヤ人を抹殺しようとしたように・・・

それが2008年今日現在、中国で起こっている、事実なのです。

しかしながら、国の経済的繁栄のためには、
他の国とも付き合っていかなければなりません。
そこで都合の悪いことは「隠してしまえ」という
政策を取っている訳です。

「わからなければ何をやってもいい」

という「世界的な道徳を欠いてまで、貫きたい主張」がある、
という事です。

自分に従わない者を殺して、
自分の庭に埋め、それを黙って過ごす。

それが、「人民解放軍」にとって、
あたりまえになっているのでしょうか・・・

「しかし今は21世紀です」と言う言葉は、
「しかし今は20世紀です」と言い続けた
侵略される側のチベット人にとっては、
もはや意味を成さないのかも知れません。

この50年間、状況は悪くなる一方です。

中国のものの見方は、私たちの想像を超えています。
50年、100年、150年、300年のスパンでものを見る民族です。
究極の目的は、世界中の国旗を真っ赤にする、
世界征服、なのかもしれません。

チベットは・・・
絶望的です。

戦い続けた者にとっては、
もう疲れ果てて、叫ぶ力も残っていないのが
本当のところです。

ダライラマ法王の「非暴力の教え」を胸に抱き、
「怒りを持ってはいけない」
「固執を捨てろ」
と仏教の教えを胸に抱き、
多くのジレンマと戦ってきました。

しかし、あまりに酷い中国のやり方に反発する
自分の心との葛藤が、行き場を失い
爆発せざるを得なかったのでしょう。

行動の先頭に立つべきは僧であり、
(逮捕後、自分の家族に被害が及ばないから)、
その責任感が彼らを動かしたであろうことは、
容易に想像が付きます。

そしてまさに今回は、最後の力を振り絞って、
声を上げる、最後のチャンスだったのです。

うう、書きたいことは山のようにあるのですが、
情報収集に追われて、オロオロするばかりの毎日です。

でも、このブログも確実に毎日見に来てくださる方がいて、
私に出来る事は、こうして情報を発信し続ける事と、
チベットの問題を風化させてしまわないよう、
話続けることぐらいなのです。

無力ながらも、あごを上げてがんばります。
(こんな時に一日6時間停電&PCのバッテリー切れは辛いです;;)

もう、娘のお弁当を作って、仕事に行く時間です。
またあとで書きます!


ブログ「ばなな猫のネパールその陽ぐらし」より


<追加1>
ダライ・ラマ14世のメッセージ(2008年3月18日)
http://www.tibethouse.jp/dalai_lama/message/080318_release.html

<追加2>
【胡錦濤来日時に日本中をチベット旗だらけにするOFF】
http://www8.atwiki.jp/tibet_wiki/

<追加3>
アルピニスト・野口健さんのブログより
チベット動乱~北京五輪出場への条件~

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