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この人この曲(2)Pat Metheny:Last Train Home [音楽]

いわゆるフュージョンと呼ばれるジャンルの音楽にはまったく興味がないのですが、いつもそこにジャンル分けされてしまうPat Methenyの音楽だけには魅了され続けています。

彼は間違いなく、偉大なジャズ・シーンの歴史の1ページを飾れるギタリストであり、ミュージシャンなのですが、そういう型にはめてしまうのには無理な、ジャンルを超えた独自の音楽世界を築いているのです。彼の音楽が持つ世界性とその広がり。聴く者がそこに描く情景はそれぞれ違っていたとしても、瞬間に得るトリップ感はまさしく「ここにはないもの」。誰もがそこへ行ってみたいと思わせるものなのです。

Last Train Homeを聴いて、何を連想したか?

いろんな人に感想を聞きましたが、みんなそれぞれ違っていながら、語る時にどこか遠くにある風景を思い浮かべるような、ぼおっとした表情をする点は共通していました。

わたしが初めてこの曲を聴いた時の印象は一言、「ほろ苦い」でした。

 「今、そこへ帰って行くんだ」という、胸の鼓動を抑えられませんでした。

パット・メセニーが、音楽を通して言葉にできない感情を確実に表現してくれていたのです。

Still Life (Talking)

Still Life (Talking)

  • アーティスト: Pat Metheny Group
  • 出版社/メーカー: Nonesuch
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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コメント 6

okinawa-fan

私も学生時代の友人が紹介してくれて(当時はまだテープ)、
いくつかのアルバムを聞きました。最近ご無沙汰でしたがその頃
かなりの頻度で聞いていたことを思い出しました。
多分、フュージョンと類別されてしまうのは、その親しみやすさからかな?と私は思うのですが。あまり最近は分けることにも意味がありませんね。ジャンルは気にしないことにしました。いいものはいいですよね。
by okinawa-fan (2006-06-03 11:01) 

鰯母

私もフュージョンには全く関心がないので、聴いたことが
ありませんでした。
鯉三さんの記事を読んでちょっと興味をひかれました。
今度聴いてみようかな。ジャケットも素敵だし。
by 鰯母 (2006-06-03 15:12) 

鯉三

okinawa-fanさん:
親しみやすさ、そうなんでしょうね。そこがフュージョンの軽さと同一視されるのだと思います(こんなことを書くとフュージョン・ファンに叱られますが)。一方、コテコテのジャズ・ファンからはパットの音楽に対して手厳しい意見も多く、ジャズ・コーナーにCDが並べられると、「えっ!」という人もいるのです。ジャンル分けは大変便利で、語る方も安心できるのでしょうが、もうここまできたら、「パット・メセニーの音楽」としか言いようがないのだと思います。

鰯母さん:
興味を持っていただいて、ありがとうございます。
できればパット・メセニーのCDをいろいろ手に取ってみてください。そのセンスのいいジャケットを眺めるだけで、ちょっとしたトリップ感を味わえますよ。まあ、あまりトリップばかりしていては、日常に戻れなくなりますが(笑)。
by 鯉三 (2006-06-03 18:03) 

私もフュージョン駄目です。
40~60年代前半、で濃厚に...。でもメセニーは結構持ってる!
ジャズを聴き始めた頃、勉強でありとあらゆるものに手を出して、
その頃に買いました。
今は、復刻版やらが多くて、なかなか今のアーティストに手が
回りません。
生きているなら、生で聴きたいですしね!パット・メセニーのライブ
はご覧になってますか?
by (2006-06-04 12:30) 

鯉三

あきつさん、残念ながらライブはことごとく見逃しています。台湾でも韓国でもチャンスはあったのですが。最近はグループの作品であまり気に入ったものがありません。「TRIO→LIVE」の演奏がいいと思います。
by 鯉三 (2006-06-04 16:27) 

maron02

残念ながら私も聴いたことがないです!
日本でライブをやる事などあるのですか?
ちょっと聴いてみたくなりました^^
by maron02 (2006-06-05 16:02) 

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